Date: Sat, 01 Feb 1997 17:23:00 +0900 From: "uchiyama@kenoh.h" Subject: [VAG 1438] =?ISO-2022-JP?B?GyRCOlIzMiVcJWklcyVGJSMlIiROJTMhPCVHJSMlTSE8GyhC?= =?ISO-2022-JP?B?GyRCJUgbKEI=?= −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−                                 96.02.01  「災害ボランティアのコーディネートについて」  タンカー船ナホトカ号の沈没による重油流出災害では多くのボランティアの  方々がさまざまな形で全国から参加されています。  ここでは、過去の阪神大震災等の大規模災害発生時の活躍されたボランティア  の方々の経験から、参考になると思われる参加方法や体制についてコーディネ  ートする立場の視点でまとめてみました。 ●常に意識、注意しなければならない事  ・周囲の状況、現場(被災地及び被災者)の状況は毎日、現場毎に変わります。   昨日今日の体制、方法が明日以降も通用するとは限らない事を念頭において下   さい。  ・基本的にほとんどのボランティアの方々は初めて災害ボランティアに参加され   る方々です。経験や実績のある従来の(あるいは昨日までの)ボランティアの   方々とは一人一人参加能力も経験も違う事を念頭に置いてください。  ・昨日まで参加されて活躍されていたボランティアの方(あるいは特定個人)が   今日以降引き続き参加される保証は何もありません。   不特定多数による参加体制、管理方法を事前に考慮してください。 ●ボランティアを募集する(または受け付ける)前に事前に注意する事  ・できるだけ仕事の分担を細かく分けて明確に(役割名称等)決めて下さい。   ボランティアの方々が詰めかけてから仕事を探していては混乱が増すばかり   で十分な仕事の配分ができないばかりか貴重な労力を浪費してしまいます。   専門知識、技術を要する作業はできるだけ避けて下さい。   専門分野の作業は専門家のボランティアに割り振らないと作業者や周囲に無   用な危害が及ぶ場合があります。  ・全体(担当地域)を統括する本部と管理者を設定してください。   実際のボランティア募集の前にも事前の準備作業は山のようにあります。   具体的に作業を始めてみないと解らない問題点や決定事項もあります。  ・さまざまな役割、専門知識、特異業務をもつ方々との連携(コネ)をとって   ください。   現場の仕事はほとんどの場合、関係する各部署、各企業、各団体との連携作業   が多くなります。事前に立てた行動計画やあるいは立案計画がある場合はまず   それらに関係する関係者間の連携(顔合わせや連絡手段の確率)をはかって   ください。突然必要な部署や担当者を呼び出しても、相手先の作業ペースが   本部(管理者)の作業ペースに合わせられるとは限りません。 ●ボランティアを募集(受け付け)開始した時に注意する事  ・ボランティアの募集(受け付け)の実務担当者を複数設定してください。   ボランティア募集の経験があれば、具体的な状況の推移が予測出来ると思い   ますが、ほとんどの場合過去の経験からの予測はあてになりません。   災害の種類や規模のより実務担当者の能力が簡単にオーバーフローする位の   問い合わせや申込連絡が相次ぎます。   必ず募集受け付けや連絡受け付けの担当者は交代制にして、別の担当者が解る   様な記録、管理方法をとってください。  ・応募受け付けを申し込んできたボランティアに対して最新の状況、予定を適切   にアナウンス出来るように最新情報を一覧出来る掲示板、ボードを設置して   ください。   また、さまざまな情報を分かりやすくするための分類タイトルを各情報紙面、   ボード上に大きく書き込んでください。その際「何時のどこの誰の」情報かと   いう属性もかならず各情報毎に書き込んでください。   時間や場所や担当がわからない情報は価値がありませんし、混乱をまねく元に   しかなりません。  ・ボランティア応募者の個人情報は各現場単位で管理してください。   ボランティアに参加する人はいつも同じ場所、同じ時間で活動するとは限りま   せん。出来ればパソコン等に情報を入力管理して必要の都度検索出来る様にす   ればベストですが、緊急の作業が多いですから無理に一括管理しようとせずに   各現場単位で管理する体制をとってください。   あとで管理情報を集約する事はいつでもできますし、余力が出来てからの方が   効率的です。  ・本部(管理者)を支援する経験、能力を持つボランティアを集めてください。   多くのボランティアや各組織を管理するには本部や後方支援のためのボランテ   ィアが必要です。また、効率よく運営するには経験と能力をもった人材が重要   です。応募してきたボランティアの中から経験、能力を持った人材を集める様   に各受け付け部署、登録記入内容等を考慮してください。   また必要がある都度、積極的にボランティアや関係組織に支援を求める事が   より効率的な運営には重要です。   対面や縄張り意識を気にしていてはまともなボランティア運営は出来ません。 ●ボランティアの活動開始後に注意する事  ・多くのボランティアは意識統一という観念がありませんし、本部がかけ声を   かけてもなかなか出来ません。   基本的には作業単位、分担単位を一日分、一人分にして振り分けてください。   現場では出来る範囲の事しか行ってはいけませんし、本部がやみくもに多くの   成果や作業を望んでもいけません。   当初は現場や本部で管理しやすい作業単位(現場毎、作業班毎、時間毎)にま   ず分けて仕事を指示していき、「うまくいく事」を確認してから徐々に分担を   細分化してください。  ・作業分担や一日のボランティア活動が軌道にのり始めた時点で、作業単位や、   行動単位でグループ、班構成を行い作業班長(連絡係)を決めて下さい。   作業グループの作業状況や結果、連絡等を班長を通して行う事で現場や本部の   管理負担をなるべく減らす様にしてください。   現場のボランティアの方々は短期間の方がほとんどですが、本部(管理者)は   相当機関の長期にわたる担当がかかせません。そのためにもできるだけ負担や   健康の維持に配慮してください。  ・活動中にトラブル、事故、怪我等は必ず起きます。   万一それらの報告があった場合はただちに担当作業を中止して、作業班を引き   揚げてください。また、現場の担当者から状況をよく聞いて可能ならば現場の   担当者にその後の処置をまかせてください。   また、責任は全て本部(管理者)で請け負う事を関係者間で再確認してください。   現場のボランティアに責任は求められません。   (生命にかかわる場合は現場の判断で消防、警察にまかせてください) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 引用・加工は自由ですが各自の責任において行って下さい。 -------------------------- ()() ---------------------- 内山鋼一@新潟県三条市  (^^) VAG        PFC01521@niftyserve.or.jp ☆ \ (ボランティア支援  《_(@  グループ)スタッフ