1997年10月9日(木)統一日報






















































 
“私の元気をたくさん送りたい”
神戸の被災地に励ましの手紙1000通
仮設住宅で孤独をかこつお年寄りの心の支えに

 阪神大震災の被災地神戸と、全国の子供たちを結ぶ交流の輪が広がっている。今年の三月に大阪市生野区のコリアボランティア協会が文通を呼び掛けて以来、寄せられた励ましの手紙はすでに千通を超えた。仮設・避難所で孤独をかこつお年寄りにとって“孫”からの手紙はなによりの心の支えになっているという。協会ではより多くの被災者に届くようにと文集にまとめた。最終的には十万部の発行を目指している。(社会部・朴光春)

「心のケアこれから」
文集10万部発行を目標に
コリアボランティア協会

 文集に収められたのは「だれが読んでも励ましになるもの」(コリアボランティア協会代表代理の鄭炳熏さん)がかり九通。高知県に住む十七歳の女の子は「手紙を書くことで私の元気をたくさん送りたい」と書いて送ってくれた。このほかにも「話あいてになったらいいなあと思って」(北海道・中三)など、被災地の“おじいちゃん、おばあちゃん”を思いやる優しさにみちあふれている。
 全国から寄せられた手紙は、協会が長田区のボランティアネットワークとも相談して、内容にふさわしいお年寄りを選び手渡してきた。仮設・避難所で見るともなくテレビをながめ、壁と向かい合う生活をしているお年寄りにとって、手紙は心の透き間を埋める格好の手段“Dearおじいちゃん、おばあちゃん”の書き出しにほほをゆるめ、気持ちが外に向かう切っ掛けづくりにもなっている。
 文通を重ねていくうち、奈良県に住む子供が夏休みを利用してわざわざ被災地を訪ねてくる例もあった。文通を通じて、人々の記憶から忘れ去られようとしている被災民に目を向けてもらいたい協会側は大喜び。鄭炳熏代表代理は「この広がりを大事にいろんな人がかかわってくれたら」と話している。
 現在、仮設・避難所暮らしを余儀なくされている被災民は兵庫県内でも四万世帯。県外に身を寄せて、確たる見通しも立てられないでいる人も含めるとその数二十万人を超すとされる。協会では文集が好評だったことから第二集、第三集と続け、いずれは十集まで継続していきたい意向だ。
 しかし、第一集と予算の制約があり千部しか発行できていない。これまで康秀峰コリアボランティア協会代表が家族の貯金も切り崩しながら救援経費を賄ってきたものの、赤字は毎月四、五十万円に達しており、改善のメドは立っていない。全国三千人の会員を統率する立場の専従者として給料は一、二万円程度で活動を続けている。
 それでも「被災地の心身のケアが大切なのはこれから」と、協会では十日から十四日までの予定で都内で被災地支援を訴える街頭カンパを行うほか、チャリティー美術展、バザーなども計画している。美術展には書道家でもある康代表の作品ばかりか黒田征太郎さんら著名芸術家からも作品を提供してもらい、東京、青森、京都、高知などを巡回していく。期間中、各会場で文集を配り、文通ネットワークをさらに広げていくことにしている。
 支援カンパは「コリアボランティア協会 康秀峰」名義で、郵便振替「00920・6・29408」へ。

掲載新聞目次

 コリアボランティア協会ホームページに戻る
新ホームページ: http://korea-v.com
新e-mail: korea-v.com-info@tulip.ocn.ne.jp  (c) korea v,2000