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大統領命令13141号のための実施ガイドライン
2000年12月(仮訳)

環境評議会
合州国通商代表部



以下は、本文へのリンク目次になっています。

T.ガイドラインの目的

1.ガイドラインの目的
2.大統領命令とガイドラインが最も重視する点
U.貿易協定に対する環境レビュー

1.環境レビューを義務付ける3種類の協定
2.本大統領命令の対象外の協定
3.他の協定についての環境レビュー
4.環境レビューを実施する要因
5.第4条(c)に該当する協定に関する決定において考慮される内容
6.ほとんどの分野別自由化協定には環境レビューを義務付けない。
7.通商代表部は重要な環境に関する課題の特定を促進
8.環境レビューを行わないという決定の再評価

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V.環境レビュープロセスの開始

A.一般原則

1.環境レビュープロセスの全体目標
2.環境レビュープロセスの目標
3.環境レビューの実施時期と取り扱い方

B.早期のアウトリーチとコンサルテーション

1.貿易協定案の交渉の検討時に行うこと
2.TPSCの役割
3.初期段階で進展した環境に関する情報

C.書面による環境レビューの開始

1.正式な書面による環境レビューの開始
2.環境問題の分析主体:TPSC小委員会もしくは小委員会のワーキング・グループ
3.特定の貿易協定の環境レビュープロセス開始手続きと最終的な環境レビュー書類
4.大統領命令の第4条(c)に該当する協定の環境レビュープロセス

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W.環境レビューの範囲決定(スコーピング)

A.一般原則

B.範囲決定プロセス

1.概要
2.問題の特定
3.範囲決定において重要な情報
4.課題の選択と優先付け、および、範囲を確定するための考慮
5.地球全体への、及び国境を越えた影響の範囲決定のための特別な考慮

C.範囲決定プロセスの成果

1.環境レビュープロセス初期段階での環境影響評価による分析の省略

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X.レビューの分析内容

A.一般原則
B.環境法や規制に関する潜在的影響の分析
C.経済要因による環境影響の分析
D.環境に及ぼす影響への対策の方法の特定

?.一般市民参加

?.環境レビュープロセスの記録

A.一般原則
B.環境レビュー文書
?.行政が考慮すべき事柄

A.任務と責任
B.実施及び監督

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補遺A:「ガイドラインの目的」のTPSCプロセスの参加者

補遺B:一般市民への告知と参加において考慮すべき事柄

T.環境レビュープロセスにおける一般市民参加の最低条件

A.一般市民の環境レビュープロセスへの関与
B.通商代表部による関心ある一般市民との定期的なコンサルテーション

U.一般市民への個々の告知に関するガイダンス

A.環境レビューを実施するという意向の告知
B.環境レビューを開始するという意向の告知と環境レビューの範囲に対するコメント募集
C.環境レビュー草案の一般配布開始の告知と、コメント募集
D.最終環境レビュー文書の一般配布開始の告知
E.パブリックコメントを入手可能にする
F.ガイドラインの修正
補遺C:検討すべき潜在的な環境影響のタイプ

T.規制に対する影響
U.経済に対する影響(基準、もしくは予測されるベースラインとの比較)
V.環境に対する影響(上記で特定された経済に対する影響に関連して)
W.環境条件と資源に対する影響の増減
補遺D:環境レビュー文書の構造と内容

T.特定の環境レビュー項目に関するガイダンス

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大統領命令13141号のための実施ガイドライン
2000年12月(仮訳)

環境評議会
合州国通商代表部

T.ガイドラインの目的

1.ガイドラインの目的

 環境評議会と合州国通商代表部は、大統領命令13141号「貿易協定に対する環境レビュー」(以下、大統領命令と略す)に則り、ガイドラインを以下のように発布する。ガイドラインの目的は、貿易協定による合理的に予測可能な(プラス、マイナス両方の)環境影響に対する考慮および貿易と環境目標の相補性の特定が、政策立案過程において矛盾なく、かつ不可欠な部分を構成するように、大統領命令を実施することである。


2.大統領命令とガイドラインが最も重視する点

 大統領命令とガイドラインが最も重視する点は、書面による環境レビューの対象となる、一定の主要な貿易協定案の環境影響を評価する過程である。さらに、大統領命令で認識されているように、環境レビューが実施されないものであっても、アセスメント、評価、関係連邦機関によるパブリックコンサルテーションの過程を通じて、より広い目標である持続可能な発展が促進される。

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U.貿易協定に対する環境レビュー

1.環境レビューを義務付ける3種類の協定

 大統領命令の第4条(a)は、重大な環境影響を与える可能性があることに鑑み、環境レビューを義務付ける3種類の協定を特定している。それらは、(1)包括的多角的な貿易ラウンド、(2)二国間または複数国間の自由貿易協定、(3)天然資源部門における主要かつ新たな貿易自由化協定である。


2.本大統領命令の対象外の協定

 大統領命令の第4条(b)は、強制執行および紛争解決措置に関連して合意された協定は、本大統領命令の対象とならないと定めている。



3.他の協定についての環境レビュー

大統領命令の第4条(c)は、環境レビューは他の協定についても行われる可能性があると定めている。第4条(c)に該当する協定に対する環境レビュープロセスを開始するかどうかの決定は、客観的な基準に基づいて下される。


4.環境レビューを実施する要因

 第4条(c)に該当する協定に対して環境レビューを実施するかどうかを決定するにあたり、合理的に予測可能な環境影響の重要性が必要不可欠な要因となる。この要因のアセスメントには、以下のような基準に対する考慮が含まれる。

a.環境的に影響を受けやすい生存環境(media)や資源に、その協定が与えるかもしれない影響の程度、および/もしくは、環境面で損害もしくは利益を生じるほどの製品・サービスの貿易動向における実質的変化がその協定によって結果としてもたらされる程度

b.その協定が合州国の環境法、規制、政策および/もしくは国際的なコミットメントに与える影響の程度

c.合理的に予測可能な環境に及ぼす影響の規模と範囲

d.貿易動向の予期される変化の規模

5.第4条(c)に該当する協定に関する決定において考慮される内容

 状況によっては、交渉のタイムテーブルや、関連データ、分析ツール、専門知識の入手可能性などの追加要素が第4条(c)に該当する協定に関する決定において考慮される。


6.ほとんどの分野別自由化協定には環境レビューを義務付けない。

 大統領命令は、ほとんどの分野別自由化協定は重大な環境影響を引き起こさないと予測しているため、このような協定には環境レビューを義務付けない。


7.通商代表部は重要な環境に関する課題の特定を促進

 第4項(c) に該当する協定の環境レビューを行わないという決定が下されても、すべての貿易協定交渉に当てはまる、進行中のコンサルテーション、アセスメント、評価のプロセスの下で環境問題を考慮するという義務から連邦政府が解放されるわけではない。そのプロセスの一環として、一般市民を参加させるために機会を提供することや、貿易政策担当者委員会(TPSC)プロセスを早期に開始することを通じて、通商代表部は重要な環境に関する課題の特定を促進する。


8.環境レビューを行わないという決定の再評価

 第4条(c) に該当する協定に対して環境レビューを行わないという決定については、適切かどうか再評価を行うこともある。


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V.環境レビュープロセスの開始

A.一般原則

1.環境レビュープロセスの全体目標

 環境レビュープロセスの全体目標は、原則と手続きの一貫性のある適用を通じて、環境に対する考慮が合州国の貿易交渉目標や交渉中のポジションの進展に確実に統合されるようにすることである。環境レビュープロセスは、時宜を得た情報を提供することにより、貿易政策立案者や交渉者に、行動として取りうる方向が環境に及ぼす潜在的影響を理解させることを意図している。


2.環境レビュープロセスの目標

 環境レビュープロセスの目標は、公式および非公式な多様な手段を通じて達成される。手段は、異なるタイプの貿易協定や交渉タイムテーブルに対応できるように柔軟でなければならない。交渉プロセスの初期には、非公式な一般市民へのアウトリーチとコンサルテーションを通じて、協定案の幅広い目的に対する一般市民の意見が求められる。協定案の形式についてもっと知られるようになれば、このプロセスはより公式に、分析的になり、書面による環境レビュー文書の発行につながるようなものとなる。


3.環境レビューの実施時期と取り扱い方

 大統領命令第5条に則り、環境レビューは交渉中のポジションにその成果を伝えられるように、交渉過程の十分早い時期に実施するが、特定の交渉案を時宜に応じて提示するための条件としてはならない。



B.早期のアウトリーチとコンサルテーション

1.貿易協定案の交渉の検討時に行うこと

 貿易協定案の交渉が最初に検討された時、通商代表部はTPSCを通じて、検討下にある商業慣行と貿易政策に関連する潜在的な環境に対する懸念と利益に関する情報を求める。これは、議会、関心ある一般市民、諮問委員会との相談の継続した、柔軟性のあるプロセス、そして通常の場合、環境問題および交渉に関する他の問題に対するパブリック・コメントを要請するフェデラル・レジスタへの公告を通じて達成される。補遺B参照。


2.TPSCの役割

 TPSCは、関連する専門知識を有するために、貿易政策や貿易目標の開発に重要な役割を果たす。そのために、環境レビュープロセス全体を通じて、TPSCは分析的な専門知識を提供し、重要な環境問題をタイミング良く、関連するTPSC小委員会に留意させる。


3.初期段階で進展した環境に関する情報

 この初期段階で進展した環境に関する情報は交渉中の目標やポジションにその成果を伝える。


C.書面による環境レビューの開始

1.正式な書面による環境レビューの開始

 通商代表部はTPSCを通じて、貿易協定案の潜在的な環境に対する波及効果に関して有意義な評価ができるほどの、当該貿易協定の範囲に関する十分な情報が存在するようになれば、ただちにフェデラル・レジスタに公告を出すことによって、正式な書面による環境レビューを開始する。補遺B参照。


2.環境問題の分析主体:TPSC小委員会もしくは小委員会のワーキング・グループ

 環境問題は関連する(一つもしくは一つ以上の)TPSC小委員会もしくは、適当な場合は(一つもしくは一つ以上の)TPSC小委員会のワーキング・グループで分析される。このガイドラインの目的上、環境レビューグループ(ERG)という言葉は、このガイドラインの下の貿易協定に関する環境レビューを行う任務を帯びたすべてのTPSCのグループを指す。


3.特定の貿易協定の環境レビュープロセス開始手続きと最終的な環境レビュー書類

 特定の貿易協定の環境レビュープロセス開始を促進するために、当該協定案の様々な側面を分離し、十分な情報が入手できた分野から分析していくということが望ましい。ただしすべての件に関して、最終的な環境レビュー書類は、特定された環境問題について包括的に記述するものでなければならない。


4.大統領命令の第4条(c)に該当する協定の環境レビュープロセス

 大統領命令の第4条(c)に該当する協定については、具体的な交渉ポジションが確立される、もしくは確立されつつあるまで、環境レビューの必要性は特定されないこともある。このような場合は、環境レビュープロセスは実現可能になってからただちに着手される。


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W.環境レビューの範囲決定(スコーピング)

A.一般原則

1.範囲決定プロセスには、書面による環境レビューで深く分析されるべき重要な問題の特定と、重要でない、もしくは以前のレビューでカバーされている問題を詳細な研究から排除することを含む。

2.範囲決定プロセスに初期の段階から関連する専門知識を有する機関と一般市民が参加することは、確実に適切な分析を行い、タイミング良く問題を特定することに役立つ。

3.範囲決定には、合州国の環境目標を貿易協定案によって補完され得る方法を含めつつ、議論となっている商業慣行や貿易政策の環境的側面に関する考慮を含むこととする。

4.通商代表部はTPSCを通じて、「環境レビューを開始する意図に関するフェデラル・レジスタ告知」により環境レビューに対するパブリック・コメントを募集し、貿易・環境政策諮問委員会(TEPAC)を含む利害関係のある諮問委員会の意見を求める。第6条と補遺B参照。


B.範囲決定プロセス

1.概要
a.環境レビューのための範囲決定プロセスには(i)問題の特定と、(ii)レビューのための問題の選択と優先順位付けという二つの主要な要素がある。前者は、情報収集および当該貿易協定によって起こる可能性のある環境に及ぼす影響の種類を特定することが中心である。後者は、当該貿易協定が環境に及ぼす影響があれば、それを特定するために分析されるべき重要問題を選択し、優先順位をつけることが中心である。効果的な範囲決定プロセスの成果は、的の絞られた、分析的な行動計画である。

b.問題の特定化と優先順位付けは反復的なプロセスである。交渉のポジションは、協定が完成するまで調整され続けられることが往々にしてある。ゆえに、環境レビューの範囲を確定するためにとられる段階は、交渉中に何度も繰り返される可能性がある。

2.問題の特定
a. 範囲決定プロセスにおける段階では、検討中の貿易協定に伴う可能性のある(プラス、マイナス両方の)環境影響の範囲を特定することである。しかし、特定された問題すべてが環境レビューで分析されるわけではない。範囲決定プロセスにおける次の段階である問題の選択と優先順位付け(後述)において、さらなる分析が確約される重要問題の選択が行われる。

b.問題の特定化と優先順位付けは反復的なプロセスである。交渉のポジションは、協定が完成するまで調整され続けられることが往々にしてある。ゆえに、環境レビューの範囲を確定するためにとられる段階は、交渉中に何度も繰り返される可能性がある。
(1) 範囲決定プロセスは、検討中の案件について関連する専門知識を有する機関の知識や、議会、一般市民、諮問委員会の意見を引き出す。

(2) 州、地方、民族政府規制当局に影響を及ぼす案件が討議中であれば、通商代表部は政府間政策諮問委員会(IGPAC)や他の適切な情報源に相談する。

3.範囲決定において重要な情報

a.環境レビューの範囲を決定する際に、検討される情報には三つの種類がある。
(1) 貿易協定案の範囲と目的

(2) 当該貿易協定の幅広い目的を達成するための代替的アプローチの現実的な範囲

(3) 合理的に予測可能な環境に及ぼす影響の種類

b.貿易協定案の範囲の確認
(1) 環境レビューの範囲は、貿易協定案の範囲と目的を反映し、かつ、この目的を達成するための現実的なアプローチの範囲である。ゆえに、ERGと交渉を担当しているTPSC小委員会の間には、緊密かつ相互作用的な関係がなければならない。

(2) ERGは、合州国の交渉目標の新展開を常に認識し、新たに発生する環境問題を環境レビューの範囲が確実に適切に反映するようにする。

c.分析の選択肢の確認
(1) 範囲決定は、環境面での利益を達成するためのアプローチを含めた貿易協定の幅広い目的を達成するための、可能性のある代替的な交渉アプローチと選択肢を特定するための一助として利用される。選択肢には、プラス、マイナス両方の環境影響への対策の方法に関する考慮も含む。

(2) 範囲決定プロセスは、可能性のある交渉結果の現実的な範囲を反映する選択肢もしくはアプローチに対する理解を得るために利用される。ただし、環境レビュープロセスの遂行中に分析された選択肢は、貿易交渉者がその他の選択肢を検討することを制限するものではない。

d.合理的に予測可能な環境に及ぼす影響の確認
(1) 範囲決定の初期段階の間は、環境レビューに含まれるものとして、合理的に予測可能な環境に及ぼす(プラス、マイナス両方の)影響の全範囲が検討されなければならない。補遺C参照。範囲決定が進められた後、後述する優先順位付けと分析の過程を通じて、特定された影響の中のいくつかは検討課題から排除されることもある。

(2) 国内に及ぼす影響は当然、大統領命令とそのガイドラインの下で行われる環境レビューの最大関心事項かつ優先事項である。しかし、第4条B.5に則り、範囲決定プロセスでは、地球全体への及び国境を越えた影響を検証することが適切で慎重であるかについても考慮しなければならない。

(3)既存の法的義務に則り、ERGは、経済や環境の分析やモデリング技術に関する重要な経験を有する学界、連邦、州、地方自治体および/もしくは利害のある団体に相談する。

4.課題の選択と優先付け、および、範囲を確定するための考慮

a.環境課題が十分に特定されれば、ERGは課題の優先順位をつけ、環境レビューの範囲を確定する。

b.環境レビューの範囲を確定するための検討事項は以下を含む。
(1)潜在的な環境に及ぼす影響について考えられる重要性

(2)政府機関や一般市民および/もしくは諮問委員会による特定の課題に対する相対的な重要性

(3)環境に及ぼす影響を適切なレベルの詳細さで評価することができる分析ツールの入手可能性

(4)すでに作業が他の機関間プロセスによって行われた、もしくは現在行われているために、積み重ねのできる機会、もしくは参照文献によって統合できる機会が存在するため、環境レビューが他の働きと重複しないこと


5.地球全体への、及び国境を越えた影響の範囲決定のための特別な考慮

(1)すべての環境レビューの範囲決定プロセスは、合理的に予測可能な地球全体への及び国境を越えた影響が貿易協定案と関係があるかどうかを特定するために使われる。

(2)環境レビューにおいて地球全体への及び国境を越えた影響を分析することが適宜かつ慎重を期しているかどうかの評価には、以下の検討が含まれる。
(a)合理的に予測可能な地球全体への及び国境を越えた影響の範囲と規模

(b)国際協力のための国際的なコミットメントとプログラムを含めた合州国の利益への影響

(c)交渉に関与している他国や、地域もしくは国際機関によって行われたレビューを含む、合州国外の影響に取り組むための関連データや分析ツールの入手可能性

(d) 外交的配慮

C.範囲決定プロセスの成果

1.環境レビュープロセス初期段階での環境影響評価による分析の省略

範囲決定プロセスにより、分析のさらなる継続が確定的な重要課題を特定し、優先順位をつけることができれば、ERGは、予期される影響の重要性に比例した分析が行われるように考慮しながら、進め方を計画する。環境レビュープロセスの初期の段階において環境に影響を及ぼさないであろうことが示されれば、通常は分析を省略することが適切である。



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X.レビューの分析内容

A.一般原則

1.貿易協定には幅広い種類があるので、各環境レビューは個別に合わせて作られた分析アプローチを統合することになるだろう。別の貿易協定には、分析方法の別の組み合わせが必要になるだろう。

2.分析は、当該環境課題の客観的、厳密なアセスメントを必然的に伴うものであり、科学的情報と原則、そして記録された経験と客観的なデータに基づかなければならない。分析は通常、質と量の両方が分析されたものでなければならない。分析過程では、データや方法の仮定と不確実性を考慮し、このような仮定と不確実性による資料の限界を考慮しなければならない。

3.担当機関は、合州国政府内外で入手可能なデータや方法の情報源を特定するために最大限の努力を行わなければならない。そのデータや方法が、その後、具体的な環境レビューのための土台を提供する。そのような情報源のリストは作成され、一般市民が入手可能でなければならない。このリストはパブリック・コメントなどに基づいて更新される。



B.環境法や規制に関する潜在的影響の分析

1.環境レビューは、貿易協定案が合州国の環境規制、法律、その他の義務や手段に対してどれほどの潜在的影響があるかどうかを検証する。また、適切であれば、環境レビューは、環境問題に関連して州や地方、部族担当局(tribal authority)の規制力に関して、その協定が及ぼすかもしれない潜在的影響も分析する。

2.規制に関する潜在的影響には、以下の例などに関する法律や規制、政策の維持、強化、執行力に及ぼす影響が含まれる。・公害規制、・有害廃棄物および物質の管理、・天然資源、野生生物、絶滅危惧種の保護、・関連する製品の基準・除草剤の管理と規制、・食品の安全、・環境に関する情報の一般市民の入手可能性



C.経済要因による環境影響の分析

1.環境レビューは、当該貿易協定によって引き起こされると推定される経済的な変化によって起こる可能性のあるプラスもしくはマイナスの環境に及ぼす影響の程度を検証する。補遺C参照。

2.このような環境に及ぼす影響の見積もりには、モデリング技術の応用が有用なアプローチを提供するかもしれない。しかし、モデリングやその他の経済分析技術そのものは、環境問題の分野を評価するための唯一の手段となることはない。例えば、包括的な貿易協定の経済効果を評価するために広く使われているツールは、幅広い動向を推定するためにリソース・セクターの集合に依存しているが、一般的に環境に及ぼす影響の推定は、より地域に根ざした、もしくは領域を特定した分析が役立つ。

3.環境に及ぼす影響はベースもしくはベースライン・シナリオとの比較によって分析される。ベースライン比較では、当該貿易協定が存在しなくても経済や環境に起こるであろう変化を考慮する。



D.環境に及ぼす影響への対策の方法の特定

1.環境レビューの鍵となる発見および補助分析は、貿易協定案の貿易交渉者と政府全体の貿易および環境政策立案者に入手可能でなければならない。

2.重要な、規制および/もしくは経済要因による環境に及ぼす影響が特定されれば、マイナス影響を縮小し、プラス影響を生み出すことおよび/もしくは向上させるための選択肢の分析が行われなければならない。選択肢には、交渉ポジションの変更と、関連する合州国の国内外の環境政策の変更を求めるなどの貿易協定の枠外における環境政策対策が含まれる。

3.環境レビュー書類に掲載される特定された影響に対応する選択肢には、分析の正確さを評価するための行動などの、協定締結以降に担当機関が検討すべき行動の選択肢も含まれることがある。



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?.一般市民参加
1.貿易協定の環境影響のレビューとアセスメントに一般市民が参加するという条項は、ガイドラインの必須要素であり、貿易政策開発のオープンで包括的な過程から一般市民、政府双方が利益を得ることを保証することを意味する。

2.一般市民に加えて諮問委員会と議会も定期的に相談を受けなければならない。

3.一般市民参加の手続きは柔軟性を持ち、負担が大きすぎないようにしなければならず、行動促進と機密の必要性に対応するものでなければならない。パブリックコメントの期間は、通常45日間とし、適切な場合にはそれ以上の短期もしくは長期とする。

4.パブリックコメントの募集は交渉の重要な節目より十分事前に行うことにより、実現可能な限り、環境レビュープロセスで検討されるように、一般市民がコメントを準備し、提出する合理的な機会を得られるようにする。補遺Bで、一般市民への告知と参加の種類と内容に関するガイダンスが説明されている。

5.公聴会、重要な出版物における通知、ホームページによる告知、その他の適切で実行可能な方法が活用される。交渉日程が許せば、通常、公聴会や聴聞会が行われる。

6.合州国の、透明でオープンな貿易交渉を行うというコミットメントに則り、合州国の交渉目標と環境レビュープロセスの理解促進と有意義な態度での参加のために、十分な情報が一般市民に提供される。そのような情報公開が、合州国の交渉目標達成や交渉実施能力を損なうことや、所有権や機密情報を危うくする可能性があれば、適切な場合、承認を受けたアドバイザーで構成される諮問委員会システムを通じて課題の対策がとられる。


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?.環境レビュープロセスの記録

A.一般原則
1.環境レビュープロセスを記憶にとどめ、合意に至った結論の理論的根拠を説明するにあたって、記録を取ることは重要である。また、記録は環境への配慮を交渉中のポジションに組み込んでいく機会を提供する。この目的を達成するため、環境レビュー文書の草案ならびにパブリック・コメントは、交渉過程に情報を伝える重要な手段としての役割を果たす。

2.環境レビュー文書の最終案は、一般市民に情報提供する役割を果たす。さらに、その成果から教訓を学び、情報を導き出して今後の環境レビューに反映できるよう、参考事項としての役割も果たさなければならない。

3.環境への配慮を貿易交渉の進展に組み込むため、環境レビュープロセスにおける適切な手段や作業の成果を十分早い時期に取り入れ、合衆国の貿易交渉者が交渉ポジションを進展させる上で役立つようにしなければならない。

4.環境レビュー文書の草案及び最終案を発展させ、それらを一般市民に公開する準備をするにあたって、機密性の問題を検討する。



B.環境レビュー文書
1.環境レビュープロセスにおける一貫性は、貿易協定が変化することを考慮に入れた上で、環境レビュー文書の構成及び内容を可能な限り一貫させることによって表されなければならない。補遺Dにおいて、環境レビュー文書の草案及び最終案が、通常、従うべき構成及び内容に関する情報提供がなされている。

2.環境レビュー文書はすべて平易な言葉で書かれ、環境レビューの範囲及び選択された方法の理論的根拠が記載される。環境レビュー文書はまた、パブリック・コメントにおいて挙げられた重要事項の概要も含む。

3.通常の場合、環境レビュー文書の草案を準備し、一般市民に提供してコメントを求める。しかし、特異な状況下では、例えば逼迫した交渉スケジュールのもと貿易協定が締結されようとしている場合には、環境レビュー文書の草案を提出することができない可能性がある。そのような場合には、当該貿易協定が締結され次第、できる限り早い時期に環境レビュー文書の最終案を公に発行する。

4.環境レビュー文書の草案の中で分析された環境に及ぼす潜在的影響とは大きく違ったのものが交渉中に出てきた場合、通商代表部がTPSCプロセスを通じて適切と判断すれば、環境レビュー文書の修正案が準備され、一般市民がそれを入手することが許される。



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?.行政が考慮すべき事柄

A.任務と責任

1.環境評議会と通商代表部は共同で本ガイドラインを含む大統領命令の施行を監督する。

2.書面による環境レビューが義務づけられているか否かに関わらず、通商代表部は貿易協定案を検討するにあたって、できる限り早い時期に環境問題を検証するためのTPSCプロセスを開始する。また、第4条(c)に該当する貿易協定に対し、通商代表部はTPSCを通じて環境レビューを行うことを認めるか否かの決定を下す。その決定を下す際に、通商代表部は環境レビューを実施するために入手可能な資源を特定する。環境レビューが義務づけられた貿易協定に関しては、環境レビュープロセスの開始時に、環境レビューを実施するために入手可能な資源を特定する。

3.環境レビューを継続するか否かの決定は、交渉を開始させる(一つもしくは一つ以上の)TPSC文書に記される。TPSC文書の内容は、適切であれば、TPSCプロセスの初期段階で特定された環境問題についての協議やその取り組み方についての勧告も含む。関連のある、のちのTPSC文書の内容は、環境レビューによる発見や、実施された他の環境アセスメントや評価に関する情報も含む。

4.通商代表部はTPSCを通じて環境レビューを行う。環境問題はERGによって分析される。ERGは利害関係のあるすべての機関に対してオープンであり、そのメンバーには少なくとも経済及び環境アセスメントに関連する専門知識を有する機関の者が含まれる。

5.通商代表部は各環境レビューの開始時に環境評議会に相談する。環境評議会及び環境に関する専門知識を有する機関は、環境レビューを行うにあたって顕著な役割を果たす。環境機関はその専門分野において、環境に関わりをもつ生存環境や天然資源への影響を分析するのに必要な専門知識を提供するにあたって、主要な責任を負う。同様に、経済機関の専門知識は適宜引用され、経済機関は貿易協定案によって引き起こされるであろう経済的変化を特定するにあたって主要な責任を負う。

6.大統領命令及び本ガイドラインを効果的に実施できるか否かは、十分な資源の入手可能性と、関連する専門知識を有するあらゆる機関の十分な参加にかかっている。大統領命令の適用を受ける通商代表部、環境評議会及びすべての連邦機関は、大統領命令に基づく責務を果たすために十分な資源を求める。本ガイドラインを実施する予算の請求は行政予算管理局を通して行い、この予算請求は各機関の計画ガイダンスレベルで書面にしなければならない。連邦機関は、通商代表部からの要請があれば、行政予算管理局管理担当次長の同意を得て、法律によって認められた範囲に限り及び利用できる歳出予算に従い、本ガイドラインを実施するために、適任者の派遣を含め、分析面及び資金面に関する資源及び支援を通商代表部に提供する。

B.実施及び監督

1.環境評議会と通商代表部は共同で、定期的なレビューならびに必要な場合の情報の更新を含め、本ガイドラインの実施の全般的な監督を行う。通商代表部と環境評議会が修正を適当であると結論づけた場合、一般市民は修正の意図を通知され、重要な修正に関してコメントする機会が与えられる。

2.本ガイドラインは、行政府の内部管理を改善することだけを目的とするものであって、合州国、その機関、その職員または個人に対して、当事者が成文法または衡平法により施行できるようないかなる権利、利益、信託または責任を、実体面でも手続き面でも創出するものではない。


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補遺A:「ガイドラインの目的」のTPSCプロセスの参加者


補遺B:一般市民への告知と参加において考慮すべき事柄

 当補遺は、ガイドラインに説明がある一般市民参加についての個々の要素に関する様式を詳述する。貿易交渉プロセスの主要な段階間の時間は、当該貿易案の種類と範囲、およびその交渉のダイナミクスによって異なる。このため、フェデラル・レジスタ公告の実際の回数とタイミング、およびその他の一般市民参加のメカニズムを具体的に規定することはできない。また、これらの告知は、他の目的のために発布されるフェデラル・レジスタ公告と組み合わされることもありうる。(例えば、当該交渉に関するより広範な問題についてのコメント募集など)フェデラル・レジスタ公告は、通常、通商代表部のウェブサイトに掲載される。

T.環境レビュープロセスにおける一般市民参加の最低条件

A.一般市民の環境レビュープロセスへの関与

1.環境レビューを実施するという意向の告知

2.環境レビューを開始するという意向の告知と環境レビューの範囲に対するコメント募集

3.環境レビュー草案が入手できるということについての告知と、コメント募集

(環境レビュー文書がパブリックコメントのために準備された通常の場合)

4.最終環境レビュー文書が入手できるということについての告知


B.通商代表部による関心ある一般市民との定期的なコンサルテーション

通常、通商代表部は環境問題に対する一般市民の意見を求めるために、議会、諮問委員会、関心ある一般市民との定期的なコンサルテーションも行う。


U.一般市民への個々の告知に関するガイダンス

A.環境レビューを実施するという意向の告知

1.通商代表部は当該協定の環境レビューを実施するという決定について一般市民に告知する。


B.環境レビューを開始するという意向の告知と環境レビューの範囲に対するコメント募集

1.通常、この告知と募集では以下のような情報を提供する。
a. 合州国の主要な交渉目標

b. 当該協定でカバーするかどうかを検討されることが予測される要素やトピック

c. 当該協定への参加が予想される国

d. 合州国経済の中で、影響を受けるであろう分野(もし分かっていれば)

e. TPSCプロセスや、もしくは、一般市民からの意見により、潜在的に重要であるとすでに特定されている環境問題

2.新しい情報が判明したり、交渉目的が変化したりしたときは、環境レビューの範囲について追加コメントを募集することが適切な場合もある。


C.環境レビュー草案の一般配布開始の告知と、コメント募集

1.通常の場合、環境レビュー文書草案の一般配布の準備が整った場合は、この環境レビュー文書草案は、一般配布開始の知らせをフェデラル・レジスタで告知し、かつ通商代表部のウェブサイトに掲載することにより、一般市民が入手できるようにしなければならない。


D.最終環境レビュー文書の一般配布開始の告知

1.最終環境レビュー文書は、一般配布開始の知らせをフェデラル・レジスタで告知し、かつ通商代表部のウェブサイトに掲載することにより、一般市民が入手できるようにしなければならない。


E.パブリックコメントを入手可能にする

1.個々の貿易協定と環境レビュー草案に関連する環境問題に対するパブリックコメントは、通商代表部(住所:600 17th Street N.W., Washington, D.C. 20508)の閲覧室で一般市民が閲覧できるようにしなければならない。


F.ガイドラインの修正

1.通商代表部と環境問題委員会は、関係ある機関とのコンサルテーションを通じて、時には、これらのガイドラインを修正や、もしくは更新することが適切であることを発見することもありうる。通商代表部と環境問題委員会がガイドラインの重大な修正を検討しているときは、その意図を一般市民に告知し、一般市民は重大な修正についてコメントする機会を与えられる。


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補遺C:検討すべき潜在的な環境影響のタイプ

 当補遺は、貿易協定案から生じる合理的に予測可能な環境影響の範囲を特定するのに役立つであろうリストを提供する。このリストは具体的であり、環境レビューの範囲の確立を助けるために、参照に関する一般的な枠組みを提供することを目的としている。あらゆる環境レビューはケース・バイ・ケースで決定されるべきであり、プラス、マイナス両方の合理的に予測可能な環境影響は、このリストに掲載されているか否かに関わらず、環境レビューの範囲決定の際に検討されなければならない。

 経済的影響に関する範囲決定は、概して、経済分析の担当者と様々な環境問題の専門家との意見交換の繰り返しを通じて行われる。同様に、貿易規制案の環境法や環境規制に対する潜在的な影響に関する範囲決定では、概して、貿易文書の開発や実施、解釈の専門家と様々な環境問題分野の専門家との意見交換の繰り返しが行われる。


T.規制に対する影響

A.米国の環境規制、環境法および多国間環境協定のような拘束力のある義務に対する貿易協定案によるプラス、マイナス両方の潜在的な環境影響、および環境問題に対する国、州、民族当局の規制力に対する潜在的な影響。

B.環境関連政策措置やその他の環境関連のコミットメントに対する貿易協定案のプラス、マイナス両方の潜在的な環境影響。



U.経済に対する影響(基準、もしくは予測されるベースラインとの比較)

A.貿易協定案により、環境製品や環境技術の普及の促進、もしくは停滞を含む、プラス、マイナス両方の影響を受ける製品、加工、セクター。

B.製品・サービスのタイプや特徴およびその流通の変化。

C.輸送の量、パターン、方法の変化。(例:侵入生物種の繁殖可能性の増大もしくは減少、あるいは輸送設備や輸送インフラによる公害の増加もしくは減少)

D.構造変化(例:天然資源の利用効率性の増減)

E.環境的責任を果たしている技術(environmentally responsible technology)の利用の促進もしくは停滞を含む、製造過程の変化を含む技術的効果。



V.環境に対する影響(上記で特定された経済に対する影響に関連して)

A.基準値(base values)(適切な基準年もしくは基準となる傾向(トレンド)を使用)と比較した場合の、影響を受ける環境を測定するために使用される変数のレベル、強度、地理的分布および一時的範囲に関する変化。

B.関連する生存環境や資源に対する影響と貿易関連の影響の相互作用。

C.経済的影響から生じた基準・標準(standards)の変化を原因とする環境に対する影響。



W.環境条件と資源に対する影響の増減

A.大気の質と大気圏(気候、オゾンを含む)。

B.淡水の質と資源(表層および地下を含む)、土壌の保全と質。

C.保護されている、もしくは環境的に繊細な陸上および海洋地域。(例:国立公園、国立野生保護区、湿地、海洋自然保護区)

D.絶滅の危機に瀕する生物種および法律によって重要であると特定されている生物種。(例:ある種の海洋哺乳動物や渡り鳥)

E.種、遺伝的多様性、生態系を含む、海洋、水中、陸上の生物多様性、および侵入生物種がそのような生物多様性を危うくする可能性。また、生態系の生産性と保全、生物的な資源と生態系の働き。

F.有害物質への露出という環境的な変化を含む、人間の健康に関連する環境の質。(例:食品の残留農薬への露出量の増減)

G.地球全体への及び国境を越えた影響は以下のものを含めることができる:
1. 南極大陸や大気圏(気候変動事象、オゾンを含む)、大気圏外空間、公海のような、国、あるいは多国間の管轄に置かれていない場所。

2. 不規則に回遊する、あるいは回遊性の高い漁業資源や移動性の哺乳類を含む、移動性の生物種。

3.世界的な広がりを持ち、世界的な対応が必要であると国際社会が特定した環境問題に関連する影響。

4. 合州国国境を含む、国境を越えた影響。

5.合州国の関心あるその他の環境資源や問題。


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補遺D:環境レビュー文書の構造と内容

 当補遺は、環境レビュー文書の草案および最終文書の構造と内容に関する詳細である。特定の場合には(例:機密扱いが適当な場合、または交渉日程が切迫している場合)、少し変更を加えた文書様式を採用することが必要なこともある。ただし通常は、各環境レビュー文書は以下のような項目を有する。

(1) 概要

(2) 目次

(3) 貿易協定案の目的

(4) レビューの範囲

(5) 分析

(6) 発見と結論

(7) 補遺


T.特定の環境レビュー項目に関するガイダンス

A.環境レビューの目的の項は、検討中の当該貿易協定案の目標と交渉の経過の概要を記述しなければならない。同項では、同協定について認識されている利益と、その利益を追求するための関連する目的を特に強調することもできる。

B.レビューの範囲の項では、範囲決定プロセスにおいて特定された、潜在的な環境に対する主な影響および/もしくは規制に関する問題、もしくは法律の種類や規制を記述しなければならない。同項はすべての潜在的な影響の要約ではなく、環境分析に含めることを正当化するに十分なほど重要であると考えられた影響の要約にすべきである。環境文書における同項は、優先順位付けプロセスにおいて用いられた理論と、環境レビューの範囲を確立し、重要性の少ない問題を排除するために用いられた基準の概要も示さなければならない。

C.分析の項は、当該貿易協定案が存在しない場合の条件を予測するベースもしくはベースライン・シナリオと比較されるべき、交渉の選択肢もしくはレビューのために選ばれたアプローチの、予測される有益もしくは有害な影響について記述しなければならない。記述された影響は、有益、有害両方の影響を述べるものでなければならない。同項は、行われた仮定と、データや方法の中の不確実性(方法の詳細は補遺に含まれるのが適当と考えられる)を含む、環境影響を特定するにあたって用いられた分析手法を要約しなければならない。また、同項は、貿易協定案の潜在的なマイナス影響を軽減し、利益を高めるための選択肢案がもしあれば、それも記述しなければならない。

D.結論の項は、貿易協定案による、予測される潜在的環境影響を要約し、その影響に対応するための選択肢があれば、それを示さなければならない。同項は、担当機関が、協定締結後にとらなければならない、もしくはとることが望ましいと考える措置があれば、その議論を含めることもできる。

E.各環境レビュー文書の補遺の数と性質は、検討されている貿易協定の性質によって異なる。一般的に、技術的、あるいは補足的なデータを含めることが明確さを高め、レビュープロセスの理解を助ける場合は常に、補遺の使用が奨励される。最低でも、環境レビュープロセスで一般市民によって特定された鍵となる問題についての概要は、環境レビュー文書の草案および最終文書の補遺に含められなければならない。

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